はじめてのカムアウト

今までわたしはどれだけ信頼している友人でも、自分が同性に惹かれることを伝えたことはありませんでした。

1年半前までそういう場にいったこともないし、もちろん恋人もいない状況だったので、自分の気持ちの中にはモヤモヤした悩みはあったものの特にそこを言わなくても楽しく会えていたからです。

ただ一年と少し前に恋人ができ、日常生活でのその比重が大きくなるにつれ、楽しかったことや悩みがそこ抜きではうまく伝えられなくなりました。
せっかく会うのに大切なことが話せないのはいやなので自然な流れで伝えたいなぁと思うようになりました。

そんな気持ちでいるところにタイミングよく地元の友人から東京へ遊びにくるよと連絡があり、2人で食事をすることに。

考え方も柔軟なひとなので話しても大丈夫だろうし、これからもずっと仲良くしたいなと思っているのでこんなチャンスはないぞと感じ、緊張で胃をきりきりさせながらも、ここは人生の踏ん張りどころだと伝えることにきめました。

会って仕事の話や共通の知り合いの近況などひととおり話すと、まぁ自然と最近どうなのよと恋愛方面の話題にうつります。
ここでわたしは言いたい気持ちと緊張とでモゴモゴ…、相手からしたら完全に何かあるよね、という反応です。

えーなに?!と最初は早く早くという感じで向こうも聞いてくるのですが、あまりなもわたしが言いにくそうにしている様子を察して、無理して言わないでいいよー、いろいろあるよね。いつか話したくなったら教えてね、と言ってくれました。優しいよ…。

ただここで言わずにいたら後悔するのが目に見えていたので、言いたいことをまとめたLINEをおずおずと差し出しました。(こうなりそうだったので準備してました)

読んでる顔は見れませんでした。

でもうん、うん、という優しい声は聞こえてきます。

読み終わったあとに、そうだったんだね、言ってくれて嬉しかったと言ってくれたことに心底ほっとして今の気持ちを話すことができました。

カミングアウトをすでにしている知り合いは、やっちゃえば意外と平気だよ、とよく言います。

それは頭では予想できるし、実際にやってみたらその通りでした。

でも、やっぱり自分の大切なことを伝えることは怖さと表裏一体です。
カミングアウトは平気だよとは私は人には言えませんし、やるやらないは完全に個人の自由、そして当然ですが伝えることがえらいことではないと思っています。
ただ今回話せたことは、本当によかったと思っています。

ちょっと今回ははじめてということで意気込んでしまったので、次回もし話すときにはもう少し普通に伝えたいです…笑 

セクシュアリティに限らず、自分の考えや感じ方をみんなが自然とはなせて、受け入れ合える世界になったらいいですよね。