ひとり暮らしの快適さは凪状態をうむ

ひとり暮らしのよさ、私にとってそれは「自由であること」の一言に尽きる。

空間と時間の使い方を決めるのは自分自身だ。

好きなものに囲まれて、自分の使い勝手のいいようにものは配置され、

部屋の中でどれだけだらけていたとしても、何も言われることはない。

これはとても楽ではある。ただ、+-ゼロの状態だと最近はよく思う。

一人暮らし暦も約10年になると、家事にしても、日々の過ごし方にしても

自分の快適さを得る要領が分かりすぎてストレスフリーなのだ。

ストレスフリーならすばらしいじゃないか、と思うかもしれないが、

ストレスは「自分が影響を受ける刺激」なので適度なストレスはあったほうがいい。

 

ひとと住んでいると、否が応でも自分の生活に影響を受ける。

トイレやおふろに入りたいときに入れないかもしれない、

掃除をしたいのにイビキかいて寝転がってジャマかもしれない、

飲んで遅くなってこちらは寝ていても目が覚めてしまうかもしれない。

 

でも。

 

食べたことのない食事を作ってくれるかもしれない、

わたしが知らない映画を見始めて一緒に見ることになるかもしれない、

知らなかった掃除の方法を教えてくれるかもしれない。

 

他人と一緒に暮らすと、思い通りにいかなかったり

面倒くさいようなマイナス部分もあるに決まっているが、

自分ひとりでは知ることのないプラスの部分も必ずあるのだと思う。

一人暮らしの+-ゼロの平穏な状態と比べると、

+にも-にも触れ幅が大きな状態になる。

これは完全に性格によるのだと思うが、何かしらの刺激を求めて

新しいことを知ることが好きなタイプだと思う自分にとって、

ちょっと快適すぎる一人暮らしに飽きてきているのかもしれない。

飽きている・・うーん、いやそれだけではなくて単純に人恋しいのかも?

あと、ちょっとまずいなと思うのは自分のやり方が確立しすぎると

いろいろと凝り固まってしまいそうだから。

自分の中だけでの常識がいつの間にかでき、ルーティーン化していると

頭も使わなくなっている気がする。これは危ない・・。

 

学生時代に個室+共同のお風呂、キッチンという寮生活をしていたときや、

ホームステイで一年間過ごしたときには、この暮らし方は

ちょうどいいバランスだと感じていた。

自分の個室さえあれば、共同生活は少し不便なことがあったとしても、

特にいやなところはなく、むしろ様々な人と関われる環境は

楽しいことのほうが多かった。

きっと私に一番合っているのは、こういう暮らし方なんだろうな。

好きな人(恋愛だけの意味ではなく)とちょうどいい距離感で

いっしょに暮らすことができたらきっと面白いだろうな。

 

先日、二十代の最後の年になったことだし、三十代に入る踏み切り台の

ような心構えで、これからの自分はどういうふうに生きていきたいのかを

しっかりと考える年にしていきたいものです。